手安め

腱鞘炎は職業病みたいなものだが、模様打ちが連日長時間続くと少し休める。金属を叩くのは身体には体感以上の負担が掛かる。武道でも鉄を叩いて鍛えることは推奨しないし、中国武術では鉄砂を打って鍛える方法もあるが、その後の薬品を用いた手のケアを守らないと人体に損傷が出るらしい。木柄で緩和される金工の模様打ち程度では、さほど人体に影響はない。

今日は少し早目に叩き作業は切り上げて、手安めも兼ねてカメラで休息を。

写真作品としてのヒビ写真を、モノクロフィルムで撮りたいところからフィルムカメラを使いだしたが、スナップばかりでまだ取り組んでいない。デジカメで気休めに一枚を、Zuiko50㎜マクロレンズにエクステンションチューブ 7/14/25を繋げてレンズ先端近くまで寄ってみる。絞りは最大のF16で。
レンズの影に注意しないといけないため実用的ではないが、これぐらい寄れれば撮りたいヒビの範囲か。80㎜マクロ+エクステンションチューブの方がもっとシャープかもしれない。フィルムの質感だとこれがこうなってと想像が膨らむ。ヒビ写真は静かな錫作品とは異なる、奥の荒々しさを出していきたい。これも個性。

工房内に一枚、全紙でヒビ写真作品を飾るつもり。落ち着いたら今年中には第1号と共に内装も完成させたい。